医師会会員の医事紛争を処理するために設置された機関です

医事紛争処理委員会とは、都道府県医師会、地区医師会に設けられている医事紛争処理のための委員会です。

あくまでも医師会の会員のために設けられた機関であり、裁判所の調停や弁護士会の医療ADR(裁判外紛争解決)のような患者側からの直接的な申立て権は認められていません。

しかし、実際のところは、委員会が患者側から苦情申立てを受けると、相手方の医師に連絡し、医師の申立てを受けた形にして紛争処理委員会に付託することが多いようです。

医事紛争処理委員会は、会員から事故報告を受けた場合、日本医師会の保険の対象とならない紛争(100万円以内の免責部分を含む)については、患者側と交渉し、場合によっては弁護士を選任して解決にあたります。

医療事故が日本医師会の医師賠償責任保険の対象となるものは、この保険の手続きにより、日本医師会に付託して協力しつつ、患者側と折衝し、場合によっては弁護士を選任して交渉にあたります。

都道府県医師会から日本医師会に付託された案件は、保険会社に連絡され、保険会社は、日本医師会の設置する「調査委員会」に調査を委ねます。各種診療科の専門医と弁護士によって構成されたこの委員会において、案件が討議され、議論の結果、問題点を整理して、賠償責任審査会に上程されます、

この賠償責任審査会は、医学あるいは法学関係の学識経験者によって構成されており、医師の立場に偏することなく、医療事故の構成妥当な解決を図るため、中立的な立場で医師の責任について、医学的な立場からの判断と適正な法的判断を行うことを目的にしています。

しかし、医事紛争処理委員会における審査の過程や結果は公表されないため、その公平性・中立性・透明性について、患者側から批判の声が上がっていました。

これを受けて、2006年には茨城県の医師会が、医師会で初めてとなる「医療問題中立処理委員会」を設置しました。この委員会は、弁護士、学識経験者、市民代表、医師の10名で構成され、患者の苦情に対応し、委員会が必要性を認めた事案について、斡旋・調停会議を開催し、問題の処理にあたります。

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